気持ちのいいチョップの交換日記

気持ちのいいチョップの2人が交換日記をします。

ヨーロッパ滞在記(イギリス) 2日目

5月29日(水) 晴れ、ときどき雨

 時差ボケか興奮のせいか6時頃に目が覚めてしまった。中途半端に終わってた荷解きの残りを済ませ、ぼやけた頭をスッキリさせようとシャワーを浴びる。奮発して良いホテルをとっていたから、中々バッチグーなシャワールームでね、頭上に直径1メートルほどのでか固定シャワーヘッド、目線の高さには手持ち用の普通ホースシャワーヘッドと2種類のシャワーが併設されていて、大胆にでかシャワーヘッドでお湯を浴び、細部は手持ち用のシャワーヘッドで流すという贅沢使いをしてしまったよ。 

 

体を拭きながらTVをつけてザッピング。世界まる見えや世界仰天ニュースで見てきた素材映像的な奴を見てるみたいで奇妙な感じ。

一通り身だしなみを整えて、朝食会場に向かう。ビュッフェ。席に着き中央に並ぶ数々の料理。パンにハムにチーズにソーセージ、シリアル、フルーツ、ヨーグル。イギリスのご飯は美味しくないという出国前の概念をぶち破る美味しいご飯達に舌鼓をうつ。コーヒーを入れに来てくれたお姉さんが苦笑いしてしまう量を平らげてしまったよ。

 

お腹をタップンタップン揺らしながら部屋に戻って、出掛ける準備をしようとするも体が言うことを聞いてくれない。完全に食べ過ぎだ。一休み、二休み。早起きした分の時間貯金を早速使い果たしてしまったよ。まったくもう、という気分だよ。

 

気を取り直して午後から大英博物館へ。

いま丁度マンガ展が開催されているみたいだし、佐久間さんのオールナイトニッポン0でも取り上げられてたし、これはもう行くしかないという強い気持ちでGoogleマップをにらみながら地下鉄に乗り込む。上に行ったり下に行ったり、飛行機で見たスパイダーマン:スパイダースに出てたキングPと同じ体型、肩周りの脂肪と筋肉に顔を食われている体型の人を見かけて驚いたり、 ぐるぐると地下鉄構内を歩いたり、乗り間違えて行ったり来たり。

地下鉄構内はWi-Fiが通じないこともあって大いに迷ったよ。地下の生暖かい風が鉄の匂いをのせて僕にまとわりつく。行く方向はあっているはずなのに降りたい駅にとまらない。気づいたら通り過ぎてしまう。繰り返されるミスに凹み、地上に出たい欲に負けそうになりながら地下鉄に乗り続ける。

なけなしの学習能力を振り絞り、ようやっと大英博物館近くの駅に到着する。地上では雨の中、カップルがオープンテラスでティータイムをしていたよ。

 

売店で傘を買って大英博物館まで歩く。さびれた電話ボックスやロンドンバスを眺めながら。雨は思ったよりも小降りで、ロンドンの街をやさしく濡らしていたよ。

 

大英博物館に無事に着き、手荷物検査を済ませて中に入る。入口にパンフレットと寄付箱。パンフレットを手に取り、いくばくかのお金を箱に入れて展示場へ向かう。

圧巻だったよ。世界各国の主だった歴史が各階、各フロアに広がっていて、大小さまざま、武骨なものから細緻なものまで揃いに揃っていたよ。大英博物館自体のもつ静謐さも歴史や空間を越えた異空間を演出していて、とても濃密な時間をすごしたよ。

特にエジプト関連のものは凄まじかったよ。ぶんどりまくってたね。帝国度が行ききっていたよ。

そんなこんなでたくさん見て回っていたらマンガ展に入れる時間を過ぎてしまっていた。なんにしてもまだまだ見たいものがあったので、後日にまた来れば良いかと気持ちを切り替え残りの時間もフラフラ見て回る。

閉館時間がせまり、賑わいも徐々に収まり始める。辺りが静まっていくのに比例して収蔵物たちの持つ存在感がどんどん際立っていく。これらの遺物に僕が見られているような気分になっていく。まだまだ外はお昼と変わらない明るさなのだけど、人の賑わいが去り、博物館が本来の薄暗さを取り戻して僕と遺物の境目をさらにぼんやりとさせていく。

心地よさと小気味悪さの間でフラフラしていたのだけど、職員の方の閉館時間を告げる目線と咳払いに気まずくなりそそくさと外へでる。外ではアーモンドに砂糖をからめたお菓子が売られていた。めちゃくちゃジャンクで美味しいそうで思わず買ってしまった。案の定、3口で飽きてしまいそのあとは惰性で食べてしまったよ。残念。

 

夜に安住の地の岡本君とパブで飲む。イギリスの話やオススメのお芝居を聞いたりする。とても楽しい。日本で会うより海外で会ったほうが岡本君とはしっくるくるように感じた。

ご飯も美味しく、店員さんの好意やお客のおじいさんの親切さに助けられ、海外で初1人注文をたどたどしくもこなすなど、いい感じだったのだが、最後の最後に頼んだBBQソースリブポークが甘さを引き伸ばしに引き延ばしたような味で、テーブルにあったマスタードやケチャップでセルフ味付けをして完食。

 

岡本君とお別れをして、大満足のままホテル。それにしてもこの国の夏の夜は長いよ、小川くん。