気持ちのいいチョップの交換日記

気持ちのいいチョップの2人が交換日記をします。

なるべく長い文章を書く 2024年4月26日 イオン生まれイオン育ち

作られた郷愁に負けない。イオン生まれイオン育ちの平成魂を胸に秘め生きる。

今住んでいる地域は商店街が活発で個人商店も多く、散歩しがいのある素晴らしい街だ。懐かしさやぬくもりを感じる。古き良き生活。こうした暮らしをイオンが人々から奪っていくのだと、実感のはき違えでもって因果関係を超越し商業主義をやたらと叩きたくなる。画一化め、便利めが、と二子玉川の先を睨みつけようしてしまう。

 

そんなことばかりでは決してないはずなのに。

 

最近、友人と話していて愕然とした。あんなにお世話になってきたイオンへの恩を忘れ、ないがしろにしている自分がいることに。

 

僕の人生、振り返ればそこにはイオンがあった。

 

中学生横山にとってイオンは間違いなく文化の伝道師であった。

ヴィレヴァンでいかがわしさへの蒙を開き、ライトオンで服による自己表現に胸をときめかせた。

ゲームコーナーで熱狂を覚え、ブックコーナーで雑誌の多さを知り、理容室で髪をとにかく短く切って貰っていた。

食品や日用品の買い物をしていた親と合流してサーティーワンアイスを食べ、サザエのおやきをお土産にいくつか買って帰ったりしていた。

 

学校の帰り道、商店街の肉屋に寄ってコロッケを買い食いしたり、本屋で立ち読みして店主に邪険に扱われたり、駄菓子屋で同級生とたむろするなんていう思い出は持ち合わせていない。

 

休日、学校の近くのゲオでふたりエッチを立ち読みしているところを隣のクラスの女子に見られてドギマギしたり、朝から晩までとにかくブックオフやお宝.倉庫にいたり、文教堂の横にあるCDレンタルショップでなけなしのお小遣いをはたいてレンタルしていた思い出はある。

 

ショッピングモールとリサイクルショップにレンタルショップ。自分の根っこはここら辺にある。

 

イオンも商店街もこれからもどっちともあり続けて欲しい。ブックオフ古書店もあり続けて欲しい。ユーネクストもレンタルショップもあり続けて欲しい。

 

ジブリやたけし映画が映像配信解禁されないのは我慢するから、どうかどうかなるだけ沢山の良いとこ取りをさせて欲しい。

 

頭とお尻がねじれている、マンティコアみたいな文章になっていないか不安。

 

とにかく長めの文章を書く 2024年4月25日 二子玉川と鳥

今日は天気がすこぶる良い。僕と友人夫婦はお出かけ日和ハンターの名を欲するがまま、昼下がりに二子玉川へ繰り出した。

 

今回のお出かけのジャンルは遠足。そう睨んだ僕は何か美味しいものを買って行こうとまずは近所のお店を見て回る。よく行く美味しいパン屋さんでお勤め品のパンが安くまとめて売られていたので、せっかくだから皆で食べようと思い買う。5つで1000円。お出かけの人数は3人。5つのうち3つはリュックに残りの2つは胃の中におさめた。

 

二子玉川駅には初めて降りる。車窓から見た二子玉川雄大な平凡さに何度も唸らされている。とにかく僕は川が好き。街の中に組み込まれた川。というよりも川があるからそこに人が集まり街が出来る。海よりも山よりも川が好き。

電車を降りて改札に向かう。改札の外の風景は想像していたよりもずっと文明が幅を利かせている。でっかい商業ビル。腐海にあるでかい植物みたいなおしゃれモニュメント照明。マンションだかビルだか判断のつかないガラス張りの建物。

とにかく人の往来も激しい。通りゆく人も全体的に若い。くたびれを感じさせないエネルギーに満ちている。人と建物の圧におされてぼーっと突っ立って友人夫婦を待つ。

 

5分ほどして、改札とは反対方向から友人夫婦が来た。少しおどけて。負けじと僕もおどけるが不発。友人夫婦は先に着いて、カップケーキとたい焼きを買ってくれていたみたい。嬉しい。足取り軽く、春の日差しというには強い日差しの中をお喋りしながら川に向かう。

 

少し川へ向かえばビルではなく住宅街と土手。土と草の匂いが心地よい。傾斜をのぼり、くだり、川沿いの道へ。ただっ広い、整備されたリバーサイド。土手の上には電線。決められたラインに草がモッサモッサ生い茂り、木がポツンポツンと植えられている。やや無機質にも思える風景の中、太陽の光と川の匂いがデンジャラスな自然をちらつかせ、お出かけ心をくすぐり続ける。

 

とにかく南へ。二子玉川公園へと向かう。後ろを振り返れば、遠く電車が音をたてて走っている。

 

二子玉川公園ではおじいがでっかいシャボン玉を作って飛ばし、人々を喜ばせている。一番大きいシャボン玉はフラフープくらいでかい。屋根の上まで行くこともなく壊れて消えていく。

 

階段をのぼり、土手の方にあがる。キレイに整備された広場。人々は犬を連れて歩き、併設されたスタバではパソコンを開いて作業する人も居ればお喋りする人もテラスの席で日向ぼっこをする人もいる。ウォーキングする人、小さな子供を連れて歩く人、学生、老人、子供。絵にかいたような、というか社会の教科書のイメージ図で見たことのある街の絵。成功したベッドタウン。真のニュータウン

 

我々もテラスに座り飲み物を飲みながら鯛焼きカップケーキを食べる。べらぼうに美味い。このタイミングでお勤めパンを出すのはちょっと違う気がして戦略的撤退。明日の朝の献立決定。

 

オレンジがかっていく風景の中、車いすを押しながら肩に大きな白い鳥を乗せた人が現れた。白い鳥は自分を繋いでいる鎖の様なものをしきりについばんでいる。

 

先ほどから犬を連れて歩く人の姿はたくさん見るが、どの犬もリードを噛みちぎろうとはしていない。たまに犬に向かって吠える犬がいるくらいで。

 

鳥を連れて歩く人に人だかりが出来ている。人だかりの中でしゃがんでいる人は一人もいない。犬の周りに出来る人だかりとは違う。そんじゃそこらの人だかりじゃない。鳥を触ろうとする人もいれば、ただじっと見ている人もいる。そこらへんは犬を囲む人達と同じだ。車椅子の人も肩に鳥を乗せている人も楽しそうにそれらの人達を見ている。

 

白い鳥はずっと鎖をついばんでいる。もし鎖を外せたとして、この鳥はまだ空を飛ぶことが出来るのだろうか。二子玉川に住むカラス達とうまくやっていけるのだろうか。

 

空の色、オレンジが濃くなっていく。だんだんと紫色に変わっていくであろう空。ビルの明かりで真っ暗にはなりきれないであろう空を飛んで行く白い鳥。

 

友人夫婦が焼肉にいこうと言ってくれている。僕の川にまつわる思い出がまた一つ増えた。

とにかく長めの文章を書く 20240424 亀かも

暑い寒いも苦手だが、雨や曇りといったお日様の見えない天気がもっと苦手なんだと最近気付いた。空気に掴まれているような動きづらさ。屋内にいても屋外にいても変わらない日差し。灰色の淀みの中にいるような地味な不快がずっとある。今年の3月、4月はそんな日が多く、モヤがかった春の訪れにブツクサ文句を言っている。とにかく桜が咲いて散ったから春が来たし春が終わるのだ。

 

最近夜更かしが自分の生活リズムの中で幅を利かせ、朝起きるのも9時、10時、11時と午前を捨てる日も増えてきた。ダラダラ準備してワタワタ家を出る事も増え、遅刻することも多い。特に電車がむずい。身体の覚醒に脳みそがついていかない。

全力走りで1本目の電車には間に合うもののそこからの乗り換えで脳みそにバトンタッチしてからがポカの始まり。

溝の口から行くのか、武蔵小杉から行くのか、東急大井町、東急田園都市、南部、横須賀、湘南新宿、相鉄直通、登戸からの小田急。きっとまだある。けどもう限界。便利と混乱は紙一重。どの電車からでも目的地にいける事が多いゆえに何かの歯車が狂えば最短ルートから遠回りルートになってしまう。

10年以上京都を自由気ままにカブで移動していた身からすると慄くばかり。距離や交通量ではなく乗り換え。電車を出てホームの人混みをかき分けていかに早くエスカレータにたどりつくか。もしくは階段を見つけ人混みを縫ってのぼるか。SASUKEのように攻略できるものではない。フィールドアスレチックの難易度でなく同時に攻略しようとするプレイヤーの数の多さ、それぞれのモチベーション、諸々の条件が全く違うので単独で強引にクリアしようとすると失格になってしまう。それじゃあ元も子もない。

 

今日も朝をぼんやりと過ごし、慌てて外出をする。雨。傘を取りに部屋へ戻ると確実に贈れる。いずれやむだろうと決め、駅まで走る。しかし、1本目の乗りたかった電車に乗り遅れシャツは雨でインナーは汗で濡れた身体だけがホームにある。あぁ。5分ほど待って次の電車に乗る。なんと乗り換えがこの2か月で一番スムーズにいき、本来乗りたかった電車で神保町まで向かえることになった。いぇい。九段下あたりで脳みそが覚醒してきた。もしかしたら今日は神保町に行かなくて良い日だったかもしれない。急ぎ友人に連絡をして確認をする。電車は神保町に着く。友人からの返信は無い。せっかく約束の時間に間に合うように行動できているのだしいつもの場所に向かうことにする。改札を抜けて階段をのぼり外に出るとしっかり雨。傘をささねばズブ濡れる雨。

ウチに帰ればビニール傘は3本もある。これ以上増やすのならばとコンビニで1600円する丈夫な黒い傘を買ったところで友人から返信がきた。やはり僕は今日、神保町に来る必要がなかった。

雨の神保町を歩くのも悪くはないかと思うも、お腹が急に痛くなる。トイレを貸してくれそうなお店が見つからず急いで駅へ向かう。改札内のトイレに駆け込む。無事に用を足すも、ここから再度神保町へ繰り出す気力は沸かず溝の口まで引き返す。駅近のネットカフェで時間を潰して再度、東京方面の電車に乗ろうと店を出た。まだ雨は降っている。傘を差して駅へと向かう。街をゆく人の傘はカラフルで、今日の雨予報をしっかり見て外出できる人ばかりの様に思えた。足取りが少し重くなる。人混みをさけて狭い路地を行き、歩道橋をのぼろうと見上げた視線の先に亀がいた。

 

雨に濡れてじっとりとした黒色、折り畳み傘特有のハッキリと浮き上がった骨、小ぶりゆえにグッと身体に引き寄せる差し方。階段をのぼるゆっくりとした足取り。

 

非日常に接続してしまったかもしれない高揚感に足を止める。じっとは見ない。きっと小柄な人が黒い折りたたみ傘を差して歩道橋をのぼっているだけだろうから。日常の1コマを漫画みたいに楽しみたい。ジャンルに強い希望は無いけれど、サンデーとかスピリッツに掲載されている感じのが良い。そんな事を思いながらデカい黒い傘を差して急ぎ足で亀を追い抜かしていく。振り返らずに足元だけ滑らぬように気を付けながらただ駆けていく。

とにかく長めの文章を書く2024.0423 元日、喫茶店、壁 (横山)

お気に入りの喫茶店がある。年がら年中、壁に「元日」という書が貼られている喫茶店だ。めでたい。その日のコーヒーの味や水の冷たさ、タマゴサンドのマヨネーズ加減などどうでも良いくらいにめでたい。喫茶店の主人の孫が学校の授業で書いたのだろうか。色画用紙の台紙、墨が乾いてヨレた半紙、懐かしさを誘うとかよりも、めでたい。余白などいらないと言わんばかりのデカ太さで書かれた「元日」、文字として頭に処理させず象形として眼に訴えてくる「元日」、煤けた色画用紙に黄ばんだ半紙から昇る朝日の様な「元日」。めでたい。365日、水曜を除けば朝も昼も夜も変わらぬめでたさで迎えてくれる喫茶店

 

とはいえこの「元日」の文字をうっとり眺めながらコーヒーを飲むわけでない。店に入って席に座る視界の端に映るだけでいい。ずっと見続けていたら眼が潰れてしまう。浴びるだけでいいのだ。

 

いつも通りその喫茶店に入りいつもの席に座ってコーヒーとタマゴサンドを頼む。落ち着かない、というよりめでたくない。「元日」が視界の端にない。ぐるりと店内を見回しても見当たらない。はがして捨ててしまったのだろうか。

 

主人が来た時にでも尋ねようか。悩ましい。この「元日」を書いたであろう孫の話に広がってしまったらどうしよう。そこまでは知りたくない。人と話すのは億劫だし、あのめでたさに具体的な人格はいらない。象徴めでたさとして、ただあって欲しい。

 

これ以上辺りを見回せば何かしらの用がある奴だと主人に気取られる。話しかけられてしまう。見つけたい、尋ねたい、話したくない。三すくまない欲望、話したくない1強に他の二つは破れ、薄いコーヒーとべちゃついたタマゴサンドを食べ、ほのぬるい水で口を仕上げて喫茶店を後にした。

ヨーロッパ滞在記3日目(イギリス)

5月30日(木) 晴れ

 

今日も朝の6時頃に目が覚める。太陽は既に昇っている。ヨーロッパの夏は極端に夜が短い。窓から肌寒い空気が部屋に入ってくるので、閉めようと窓に近づくと外には半袖の人がちらほら歩いていたよ。

 

でかシャワーヘッドで汗を流し、軽く身支度を済ませて朝食の会場に向かう。古くからある建物をリノベーションしたようなホテルなので、毎朝英国の趣を浴びながら廊下を歩ける。年季の入った絨毯、装飾されたドアや階段の手すり。白を基調にしたそれらはいかにも洋館然としていて嘘みたいに感じてしまう。不気味の谷に陥ってしまったみたい。

 

今日から岡本くん達と同じゲストハウスに泊まるため、11時にはホテルをチェックアウトしなければならない。

ありったけの学習能力を振り絞り、朝食の量を調整する。皿3枚とコーヒー2杯で自分のお腹と手を打つ。部屋に戻って荷物をまとめ、無事にチェックアウト済ませ、大荷物を抱えたまま地下鉄に乗り込む。目指すはセント・ジョンズ・ウッド。

3日目ということもあり、地下鉄はわりとスムーズに乗こなしGoogleマップの予定時間からさほど誤差なく到着することが出来たよ。あ、そうそう小川くん。海外の交通機関は時間通りに中々来ないと聞いてはいたのだけど、遅れるだけでなく、まさか早く来すぎてしまうこともあるとはちょっと想像だになかったよ。時間通りに着いても5分前に出発してたり、時間はあくまでも目安という感じが僕の性には合ってたよ。

 

セント・ジョンズ・ウッドはとても穏やかなエリアで、木々とハイソな住宅が並んでいた。記念日か何か分からないのだけど、駅付近で真っ赤な軍服に勲章をたくさんつけたおじい達が優雅にうろついていたよ。ゲストハウスへの道のりを調べようと佇んでいたら、一人のおじいがこちらに近寄ってきてさ。胸につけた勲章を震えた腕で僕にみせてくるのね。その姿は可愛らしくもあり、少し憎らしくもあったよ。いくばくかのコミュニケーションを取っていたのだけど、僕のヒアリング力ではちょっといかんともしがたくて。遂にはアイムジャパニーズと実質ギブアップ宣言をしてしまったよ。すると、おじいはゆっくりとおじいの群へと戻っていった。あのおじいは何を僕に語っていたのだろう。少しだけおじいに思いをはせてゲストハウスに向かう。

 

道すがら軽く轢かれかけたが無事にゲストハウスに着き、岡本くんと中村さんと合流を果たす。

ゲストハウスは寝室が2部屋にキッチンルームとリビングルーム。トイレとシャワールームは別という中々な快適空間でテンションが上がる。挨拶もほどほどに劇場街へと繰り出す。今日は昼にプリンス・エドワード劇場でアラジン、夜にクイーンズ劇場でレ・ミゼラブルと中々盛りだくさんな1日。

劇場へは赤のカラーリングに2階構造で有名なロンドンバスに乗り向かったよ。ベーカーストリート通りを横目に劇場へ。劇場の前は平日にも関わらず大勢のお客さんが並んでいて、大にぎわいだったよ。たどたどしい英語でなんとか受付を済ませて劇場の中へ。ダークブラウンを基調にした華やかな渋さというか、趣の強い劇場だったよ。親子連れが多く、客席は中々活気づいていた。イギリスで観るはじめての舞台。周りの子供達に負けず劣らずソワソワしてしまったよ。

開演時間が訪れ、前ぶれなく照明が溶暗していく。劇が始まる。ジーニーが登場し軽やかな前説でお客さんのボルテージをあげていく。音楽が鳴り、幕が開く。きらびやかな衣装にバザールの舞台装置。テンションが一気にあがる。アラジンと3人の仲間のシーンで始まって、そこからノンストップでエンターテイメントがギュウギュウ詰まっていたよ。何より声が抜群に素敵。

特にアラジンがジニーと出会う洞窟のシーンは圧巻も圧巻だった。アドレナリンが毛穴から出そうだったよ。

僕、終始子供と一緒にケラケラ笑っていたね。舞台装置も本当に凄くて。舞台の質量が凄かった。そして、その圧倒的な質量のものが目の前で動いたり変わったりすることに心を揺さぶられまくったよ。感動で呆けてしまった。

終演後、劇場の座席下に散らばっていたマーブルチョコレートが愛おしかったよ。なんというか劇場が日常に溶け込んでいるというか、自分の生活の中だけでなく、大勢の生活に劇場が街に当たり前のように含まれているのがとても新鮮で。1つの作品を同じ劇場でずっと大勢の人に毎日の様に上演する、ショウビジネスとしての演劇の凄みを感じたよ。

そうそう、小川くん。ロンドンボックスオフィスというサイトがあってね。僕も岡本くんに教えてもらったのだけど、このサイトでチケットを買うのがとても楽で良いと思うから是非おすすめするよ!

 

 夜のステージまでの空いた時間に街をぶらり。ロンドンはとにかくパブが多い。右にパブ、左にパブ、行けども行けどもパブばかり。しかも、どのパブにも人がわりと溢れている。

 

 大通りの方に出てみると、どこからかカッコいいギターの音がしてきたのでふらりと音の鳴るほうに向かってみた。するとゆるやかな人混みに囲まれて、交差点の角に流しのエレキギター弾きがいた。めちゃくちゃカッコいいギターで思わず立ち止まって体を揺らしていたよ。何よりも良かったのが5才くらいの女の子がギター弾きの前でずっと踊っていてさ。それが本当に楽しそうで。素敵で。僕がこれまで見た街角の風景の中でもとびっきりのものだったよ。喜びに溢れていた。 

 

夜はレ・ミゼラブル。大勢の人で賑わう劇場を見ているだけでテンションがあがる。荷物検査をうけ劇場内へ。スクリーンいっぱいに映されるモノクロの少女。照明がめちゃくちゃ渋い。回るステージにとてつもない物量の装置。歌も演奏も役者も良いとしか言えないものに溢れて、頭が沸く。終演後、スタンディングオベーションの波にのまれてクタクタのヘトヘトのデロデロになりながら外に出る。さすがにもう日は暮れていたけど、劇場の外には派手なデコチャリ人力車が多数待ち構えていたよ。各々のデコチャリからレ・ミゼラブルサウンドトラックがガンガン流れていて、劇の余韻に浸る人々を完全にロックオンしていた。商魂たくましさがデコチャリ漕ぎ手の笑顔に出てたよ。

人波をかき分けて地下鉄へと向かう。地下鉄は地上の賑わいが嘘に思えるくらい静かで心地よかった。

無事にゲストハウスに着き、リビングルームで岡本くんや中村さん、他の日本人旅行者の人達とお喋り。 気付くと深夜2時。時間を意識したとたんに眠気がおそってきた。

 

寝室にいき、2段ベッドをえっちらおっちらのぼって横になる。今日も良い1日だった。

 

 

ヨーロッパ滞在記(イギリス) 2日目

5月29日(水) 晴れ、ときどき雨

 時差ボケか興奮のせいか6時頃に目が覚めてしまった。中途半端に終わってた荷解きの残りを済ませ、ぼやけた頭をスッキリさせようとシャワーを浴びる。奮発して良いホテルをとっていたから、中々バッチグーなシャワールームでね、頭上に直径1メートルほどのでか固定シャワーヘッド、目線の高さには手持ち用の普通ホースシャワーヘッドと2種類のシャワーが併設されていて、大胆にでかシャワーヘッドでお湯を浴び、細部は手持ち用のシャワーヘッドで流すという贅沢使いをしてしまったよ。 

 

体を拭きながらTVをつけてザッピング。世界まる見えや世界仰天ニュースで見てきた素材映像的な奴を見てるみたいで奇妙な感じ。

一通り身だしなみを整えて、朝食会場に向かう。ビュッフェ。席に着き中央に並ぶ数々の料理。パンにハムにチーズにソーセージ、シリアル、フルーツ、ヨーグル。イギリスのご飯は美味しくないという出国前の概念をぶち破る美味しいご飯達に舌鼓をうつ。コーヒーを入れに来てくれたお姉さんが苦笑いしてしまう量を平らげてしまったよ。

 

お腹をタップンタップン揺らしながら部屋に戻って、出掛ける準備をしようとするも体が言うことを聞いてくれない。完全に食べ過ぎだ。一休み、二休み。早起きした分の時間貯金を早速使い果たしてしまったよ。まったくもう、という気分だよ。

 

気を取り直して午後から大英博物館へ。

いま丁度マンガ展が開催されているみたいだし、佐久間さんのオールナイトニッポン0でも取り上げられてたし、これはもう行くしかないという強い気持ちでGoogleマップをにらみながら地下鉄に乗り込む。上に行ったり下に行ったり、飛行機で見たスパイダーマン:スパイダースに出てたキングPと同じ体型、肩周りの脂肪と筋肉に顔を食われている体型の人を見かけて驚いたり、 ぐるぐると地下鉄構内を歩いたり、乗り間違えて行ったり来たり。

地下鉄構内はWi-Fiが通じないこともあって大いに迷ったよ。地下の生暖かい風が鉄の匂いをのせて僕にまとわりつく。行く方向はあっているはずなのに降りたい駅にとまらない。気づいたら通り過ぎてしまう。繰り返されるミスに凹み、地上に出たい欲に負けそうになりながら地下鉄に乗り続ける。

なけなしの学習能力を振り絞り、ようやっと大英博物館近くの駅に到着する。地上では雨の中、カップルがオープンテラスでティータイムをしていたよ。

 

売店で傘を買って大英博物館まで歩く。さびれた電話ボックスやロンドンバスを眺めながら。雨は思ったよりも小降りで、ロンドンの街をやさしく濡らしていたよ。

 

大英博物館に無事に着き、手荷物検査を済ませて中に入る。入口にパンフレットと寄付箱。パンフレットを手に取り、いくばくかのお金を箱に入れて展示場へ向かう。

圧巻だったよ。世界各国の主だった歴史が各階、各フロアに広がっていて、大小さまざま、武骨なものから細緻なものまで揃いに揃っていたよ。大英博物館自体のもつ静謐さも歴史や空間を越えた異空間を演出していて、とても濃密な時間をすごしたよ。

特にエジプト関連のものは凄まじかったよ。ぶんどりまくってたね。帝国度が行ききっていたよ。

そんなこんなでたくさん見て回っていたらマンガ展に入れる時間を過ぎてしまっていた。なんにしてもまだまだ見たいものがあったので、後日にまた来れば良いかと気持ちを切り替え残りの時間もフラフラ見て回る。

閉館時間がせまり、賑わいも徐々に収まり始める。辺りが静まっていくのに比例して収蔵物たちの持つ存在感がどんどん際立っていく。これらの遺物に僕が見られているような気分になっていく。まだまだ外はお昼と変わらない明るさなのだけど、人の賑わいが去り、博物館が本来の薄暗さを取り戻して僕と遺物の境目をさらにぼんやりとさせていく。

心地よさと小気味悪さの間でフラフラしていたのだけど、職員の方の閉館時間を告げる目線と咳払いに気まずくなりそそくさと外へでる。外ではアーモンドに砂糖をからめたお菓子が売られていた。めちゃくちゃジャンクで美味しいそうで思わず買ってしまった。案の定、3口で飽きてしまいそのあとは惰性で食べてしまったよ。残念。

 

夜に安住の地の岡本君とパブで飲む。イギリスの話やオススメのお芝居を聞いたりする。とても楽しい。日本で会うより海外で会ったほうが岡本君とはしっくるくるように感じた。

ご飯も美味しく、店員さんの好意やお客のおじいさんの親切さに助けられ、海外で初1人注文をたどたどしくもこなすなど、いい感じだったのだが、最後の最後に頼んだBBQソースリブポークが甘さを引き伸ばしに引き延ばしたような味で、テーブルにあったマスタードやケチャップでセルフ味付けをして完食。

 

岡本君とお別れをして、大満足のままホテル。それにしてもこの国の夏の夜は長いよ、小川くん。

 

 

ヨーロッパ滞在記(イギリス) 1日目

5月28日(火) 雨

 

出国当日。生憎の雨。前日には台風や地震、建物の老朽化を理由に今住んでいるところが年内で賃貸契約出来なくなるという通知が来たりと、現実に首根っこを掴まれちゃって少しえずいてしまったよ。そうは言っても、もう飛行機も宿もとってるし、胸もそこそこ高鳴ってる。なんとか気合を入れてタクシーを呼んでひとまず京都へ。

 

イギリスへ向かうべく京都駅裏の空港バスに乗り込む。スーツケースとリュックサックにたくさんの荷物、小脇にお弁当のサンドイッチを挟んで。昨日、寝ずに諸々の準備をしていたからバスの中ではグッスリ眠りこけてしまったよ。

 

空港で手持ちのお金を外貨に変えたり、手荷物を預けたりと諸々の準備を済ませて出国審査のゲートへ向かう。初めての海外。それもヨーロッパ。文字でしか見たことのない場所へ身を投げ出してみる不安やワクワクを改めて感じる。僕は一体何を思うのだろうか。そんなこんなをゴチャゴチャ考えてたら、身体検査に引っかかってしまったよ。

真顔で寄ってきた職員さんの顔が今でも忘れられない。体より先に顔がこっちに向かって来て、どうしたら良いか分からず身がすくんでしまったよ。その場で僕は言われるがまま大人しく両手をあげ、腰につけたままだったポーチを含めて「駄目だよ」と怒られながら思った以上に所持したままだった物たちをトレイに置き再度身体検査を受けた。

 

早速、何やってんだかの洗礼を受け てしまい中凹みしてしまったよ。異国で職員さんに詰め寄られるよりも自国で詰め寄られる経験をしといて良かったとポジティブに捉え直して、飛行機にのったよ。

飛行機では思ったよりも手厚い待遇で、出国審査で受けたショックを十分に癒やし、本丸、中々入国させてくれないで有名なヒースロー空港へ向けて英気を養ったよ。韓国の航空会社だったこともあり、機内で見れる映画の字幕は9割方ハングル。日本語のものがスパイダーマン:スパイダースしかなくて、割と消去法的に選んで見たのだけど....。とても面白かったよ!集い、別れるというヒーロ達の姿に思いをはせたよ。タイムレンジャーを少し思いだした。

そんなんこんなで、うだうだと寝たり食べたりもぞもぞと時間を過ごしてヒースロー空港。飛行機では外の風景が全く見えない席にいたため、これから見る風景に思いをはせながら飛行機の外へ、いざ。という気持ちだったのだけど、流石に飛行機場の風景はよく見るそれで、搭乗者の人達もアジアの人達ばかりなので、ビビットな感情はさほど沸かなかったよ。

だけど、肌で感じる風は少し肌寒く乾いてて、日本で早めに訪れていた夏の風とは違っていた。

 

そんなことをぼんやりと考えながらロビーへ。流石にここはアジアだけでなく色々な人種の人達が溢れていて、自分の話す言葉や見た目がマイノリティなのだと身が引き締まる気持ちになった。話す言葉や見た目でくくってしまうのはとても大雑把で、1人の人であるという大前提をぼんやりさせてしまう事だとは思うけど、不安にかられて気持ちも体もすくんでしまったよ。 

ここで色々と考えてしまうと審査にまた引っかかってしまうと気持ちと頭を切り替え、入国審査を示すゲートへ。パスポートとスマホ、泊まる期間、場所、目的、私は誰であるのかそれらを何度も頭で確認しながら、口ではサイトシーイング、サイトシーイング、サイトシーイングと切り札単語を繰り返す。

列に並んで自分の順番が来るのを震えながら待つ。思った以上のスピードで列が進んでいき、職員さんに促されるまま機械にパスポートをかざしてカメラの前で顔認証をする。ゲートが開き、前へと進む。案内板に書かれてある英語をなんとなく読み、預け荷物が到着している場所へ歩みを進める。無事に荷物を受け取り、出口へ。出口を出ると、ショップやリラックスした人達がたくさんいるロビーに出た。外へと開かれた自動ドアでは人々が自由に往来している。

 

外に出れる?入国審査は?色んな人達から聞く対面式の圧迫入国審査はどこ?そういった疑念が頭によぎり続ける。全く分からない。何かのはずみで僕はイギリスに入国しており、ここから一歩でも外に出れば不法入国者として追われる身になってしまうのではという思いにとらわれてしまい、30分程この場所でウロウロしてしまう。

しかし、流石にお腹も空いてきたし、周りの視線も気になって来たので思い切って外に出る。地下鉄直結だったのと、地下鉄職員さんが親切に教えてくれ、さほど迷うことなく地下鉄に乗り込む。

小川くん、イギリスの地下鉄は凄かったよ。映画で見る風景だった。異国への思いが沸々と興奮へとシフトしていく。ホテル最寄りの駅に着き、案内板にしたがって地上に出る。

見知らぬ建物、見知らぬ人、21時を過ぎてもなお太陽が沈みきらず仄明るい街、冷たく乾いた風。僕を知らない場所。僕の知らない場所。そこに1人。頭がポーっと沸いて、未だ知らぬ事への途方もない興奮を感じる。知らない事を否定しないで受けとめることが出来て良かったと、おさまらない興奮そのままに歩く。今日のこの気持ちを出来るだけ持って生きたい。

 

ホテルは思ったよりも近く、チェックインを片言の英語でなんとかこなし部屋に行く。軽い荷解きをし、窓から外を眺め、沈まない太陽をぼんやりと思いながら寝る。

 

小川くん、僕は今ヨーロッパにいるよ。今のところとてもいい塩梅だよ。

 

2019.06.09(横山)

2019年6月9日 ヨーロッパ晴れ

 

お久しぶりだね、小川君。僕はいま、ドイツはケルンにいるよ。

1年と少しぶり更新するこの交換日記がまさか日本国外でのものになるとは思いもよらなかった。

あまりにも久しぶりすぎて、一体このブログはなんなのかという根本的な問いが自分の中で湧いてきたので一旦それを整理させてね。

 

このブログ、もとい交換日記は”お互いの生活を舞台化してみよう”と試みた、2016年の「定刻開演マシーン00分ー交換日記ー」でテキスト作成のために立ち上げたものだったよね。

お互いが日々を綴り、相手に伝える。生活を積み重ね、それをテキストにして舞台上に自分たちを立ち上げてみる。なんというか、実験的な側面の強い公演だったね。

だけど最終的には頭脳というか、1日10ステージ。各回のインターバルが10分程度という体力任せの公演になってしまったっけな。

 

なにはともあれ、その公演が終わった後も継続的に自分たちのことを書けるものがあったほうが良いんじゃないかということで、僕と小川君の交換日記ブログとして一応、なんとか、かろうじて更新を続けてるのがこのブログで。

 

最近は気持ちのいいチョップのツイッターのほうで小日記として僕のささやかな毎日を更新してたけど、ヨーロッパの日々を140文字だけで綴っていくのが物足りなくて。もっといっぱい小川君に伝えたいし、他の人にも読んでもらいたい。

そこでこうして、なけなしの筆力をふりしぼって、キーボードを叩いている次第です。

 

ただ僕は、パソコンを開けばユーチューブをまず見てしまうし、座っていて腰が痛くなれば寝転がってツイッターを開くし、そのうち小腹が減ればキッチンに立ってとりあえず材料を煮込む系の料理を作って食べお腹いっぱいになってしまうし、そうなると寝る。

そういった日々。カイザーオブ怠惰の名を欲しいままにしている生活者だから、どうなるか分からない。ただ、こう日々を怠けてみて、怠けきる才能が僕には無いことも分かってきたので、ここは一丁奮起して頑張ってみようかと思っているよ。小川くん。

 

これから更新していく気持ちのいいチョップのブログ、いやさ交換日記は、更新したら、先にツイッターであげてた小日記に紐づけていこうと思っているよ。なんというか長い追記みたいなことかな。

 

小川君も折をみて東京での日々を綴ってね!それじゃあ、また!

2018.01.22(小川)

2018年01月22日(月) 雨のちくもり

210日ですって。
僕がお返事を書かなかった時間。

もう長い間「ふくしゅうげき」の画像がツイッターに上がり続けていますね。
なのでここらで昔のチョップの画像を投稿してみようと思いますよ。

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若いですね。
勢いがありますね。

まあでもなんかいろいろありました。ここ半年。
ヲサガリで京都学生演劇祭に出ていました。膝小僧ズルムケの滑り込みで。
葛川マネージャーも一緒に。
そこで良い評価をいただいたので、2月には全国学生演劇祭に出場します。

きよさんはいま安住の地の稽古ですね。
ツイキャスではざくりとした見所しか聞けなかったので、今度は交換日記に書いてください。ぜひ。待ってますよ〜。

それじゃあ。








2017.06.25(横山)

6月25日(日)梅雨っぽい

 

小川君の更新から数えると2か月ぶり、僕が最後に更新したものからだと5か月ぶりの更新になるみたいね。

 

世が世なら斬首よね。のちに河原にさらされるやつよね。京都だと三条とか六条あたりでカラスとかにやわらかい部分をついばまれちゃってるところよね。

 

あ、全然関係ないけど、石川五右衛門っていたじゃない。あの大泥棒で有名な。

五右衛門ってさ、なんか凄い江戸のイメージない?僕はあるのよ。勝手をして申し訳ないのだけど、小川君も五右衛門と言えば江戸だと思い込んでいる人だという前提で話を進めさせてもらうね。僕たち勘違いしているみたいなんだ。

実は五右衛門って、安土桃山時代、もっと言えば豊臣秀吉が政治の実権を握ってた時代、真田丸の半ば過ぎあたりの時代の大泥棒っぽいんだ!

 

江戸じゃなくて京都!東じゃなくて西の大泥棒っぽい!さらし首調べようと思ってウィキペディア開いてたら載ってたよ!

 

僕たちはナムコがんばれゴエモンシリーズにまんまと騙されていたんだ。製作者の都合のいいように、遊び手がより想像しやすい時代に変えられていたんだ。恐ろしいことよ。

いや、でも絶妙ではあるのよね。あっぱれだと思う。江戸の大泥棒、石川五右衛門。しっくりくるものね。いや、安土桃山と言われても金屏風に二頭の獅子しか思い浮かばないもの。社会の資料集に載っていたあの絵しかしっくり来ないものね。五右衛門とか織田とか豊臣とかよりもあの金バックの二頭の獅子よ。

 

なにはともあれ待たせてごめんね。毎日、二人が綴っていくという当初のコンセプトがズタボロだね。ただ、これからもこの日記を続けていく意志自体はゴリゴリにあるからこれからも宜しくね。

 

この半年弱でいろいろなことがあったね。いろんな面白い劇をみたし、ヨーロッパ企画、主催の上田誠さんが『来てけつかるべき新世界』で岸田國士戯曲賞を受賞したし、僕も声で少し出演させてもらったもんだから授賞式にお邪魔させてもらったり。

本当に本当に嬉しかったよ。ヨーロッパ企画さんが受賞したこと、そうした作品に自分も少しながらでも参加できたこと。劇団の息吹を強く感じれたこと。本当に良かった。

 

あ!あと、この春からチョップのマネージャーが大学生になっていたみたいね。それで、小川君とマネージャーで京都学生演劇祭に「ヲサガリ」として出場するらしいじゃない。

えらく滑り込んだね。膝小僧ずるむけの滑り込み具合よ。下手したら痕になっちゃうタイプの擦り傷よ。

けど関係ないよね。いい作品がそこにあれば。僕は楽しみにしているよ。

 

あー、あとテロ等ね。テロ等の法案が成立したね。めちゃくちゃ個人的な意見を言うけど、本当に必要なのかしらね。テロ等。ざーっと歴史の教科書思い出すと、力を持った側が体制とか反体制とか決めれる権利持ちがちだから、テロ等見てると不安になるよ。

力、力呼びがちだしね。人、力に酔いがちだしね。深淵を覗く時、深淵もこっちを覗いているらしいからね。

 

まぁ、そんなところで。

 

他にも話したいことはたくさんあるけれど、ちょっと会って喋りたいな。なにはともあれ小川君!次の更新、頼んだ!お願いします!いつも通りグッドな感じで!

 

2016.04.19(小川)

4月19日 水曜日  晴れ、花粉すごい

キヨさん。ぼく、待ちくたびれたので書きますね。僕、書いちゃいますね。
というのも明日(というか今日)から公演の本番があるんです。
その話、もうどうしても書きたくて書きたくていてもたってもいられないので、書きますね。

その公演というのが、北九州の劇団 ブルーエゴナク 
「ふくしゅうげき 京都ver.」です。

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どーん!




北九州芸術劇場にて上演された「ふくしゅうげき」の京都バージョンです。
再演、というよりリクリエーションって感じです。
出演者もごっそり入れ替わっていますし、なんかもう別の作品です。
僕も、前回の上演の映像を見さしてもらいましたが一新されていると言っても過言ではないと思います。


さて、今回の作品というか穴迫さんの作品というかですが、とりあえず耳です。
耳で楽しむ。本当に。もちろん目でも楽しいのですが、耳。
音が、音の感覚が気持ちいいです。気持ちのいいミミです。
もうすごいノリノリです。バイブスぶち上がっています。
それだけで心地いい。

あと、許し許されていく作品だなぁと思います。
自分だったり、他人だったり。
気持ち悪いけど気持ち良い。
気持ち良いけど気持ち悪い。

もうほんと感覚でしゃべってます。すいません。
小川の語彙力ではこんな感じになってしまいます。
そんな感じ。



出演者も超超超、魅力的です。
とりあえず女優さんみんなかわいいです。
ほんとにかわいいです。稽古場幸せです。

しかも、みんな違うタイプのかわいい。
博多からきた小春さんは健康的色気
エゴナクのしまえりはトリッキー小動物
のむは朗らかとミステリアスがまさかの共存
くららはアジアンな妹

もうわけわからんくなってしまったけども。
でもとりあえずかわいいので一見の価値ありです。


俳優たちもすげえクールです。

大先輩お二人。
高杉さんと西村さん。剛と柔。
お2人ともすごくかっこいいです。
そして努力クラブの佐々木さんはそのグルーブ感?ビート感っていうものが
生き様って感じがします。かっこいいです。
あと穴迫さん。


ひよっこ小川もこの中に混じらせてもらっています。
勉強の日々です。
おそらく最後のアトリエ劇研。
噛み締めようと思います。


ね、キヨさん!
とにかくぜひ見にきてください。

今回の公演の特設HPのURL貼っときますね!

北九州の劇団ブルーエゴナク | ふくしゅうげき京都特設ページ


それから小川からの予約URLも貼っときますね!

ブルーエゴナク「ふくしゅうげき-京都ver.-」予約ページ(小川 晶弘) | 演劇、ミュージカル等のクチコミ・チケット情報ポータル★CoRich 舞台芸術!


ほらクリッククリック!
ぜひに!







2017.03.05 (小川)

3月5日  曇り  花粉の香り

 

キヨさん!

あけましておめでとうございます!

今年もどうぞよろしくお願いします。

 

いやはや大変お久しぶりに日記を書くことになりました。気持ちのいいチョップの小川としては今日からが新年の気持ちで頑張るということですかね?言い訳やら、懺悔の気持ちを笑い飛ばせるような面白い書き出しなんてのは僕には思いつかないので、何事もなかったかのように日記をしたためようと思います。

 

さてさて、年末からあった事をざざっと纏めますね。全部詳細に書くと疲れちゃいそうなので選択式にしてキヨさんに選んでもらおうと思います。聞きたいお話をピックアップしてください。それに応じて次の日記を書くことにします。エンターテイメント性がありますね。気持ちのいいチョップはエンターテイメントをお届けする団体なはずなので良いことなはずです。

 

では時系列に沿って。

 

年末は我らのマネージャー葛川氏の主宰する企画集団フロンティアさんの善意の輪というものに出演してきました。十中連合さんが何度か上演している白熊という演目をリメイクということで僕も出演してきました。あとはオープニングアクトも少々。

 

年始は実家、極めて明石寄りの神戸へ。親戚一同が会したり、高校時代の友人とお酒を飲んだりしました。

 

京都に戻って来るやいなや、アメリカはサンフランシスコへ。スタンフォード大学やらに行ってまいりました。西海岸はタクシーの運ちゃん曰く30年に一度くらいの雨季だそうで、予想に反してジメジメしていました。飛行機によって腰大爆発。

 

2月はユバチ。ユバチという集合体のようなもので公演を打っていました。ダンスと演劇のようなもの。慣れない動きをたくさんしました。上演の小川、珍しくほとんど発語しませんでした。慣れない動きによってまた腰大爆発。

 

このような感じでしょうか。

さてさて、詳しく聞きたい話を教えてくださいね。もっと詳細に書こうと思います。

 

さて脈絡はありませんが、小川が初日の出を模して撮影した写真です。よろしくご検収ください。小川は元気です。

 

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2017.01.16(横山)

1月16日(月)みぞれ嵐

あけましておめでとうございます。年末年始とお互いバタバタしてしまっているね。

 ごめんね。一足飛びに日記を書かしてもらうよ。

小川君。君は今、アメリカにいるらしいね。ロスかい?シスコかい?それともダラス?昨年、君はスペインにもいたね。以前、京都の繁華街ですれ違った時も異国の人を連れて歩いていたし。なにか良くわからないけど、小川君のそうした姿を見たり聞いたりするたびに、いよいよか、って言いたくなってしまう。小川君を見て、僕は節目を感じることが多いよ。小川君が衣替えをすると季節を感じるし、チョップの公演そろそろだなとか、僕、今年で28歳だなとかね。毛穴が縮む思いになることが多いね。

 

そうそう。チョップのマネージャー葛川さんがチョップのツイッターで日記を始めていたよ。思うところもあったし、交換したいとも書いてあったので葛川さんに向けても文章を書かせてもらいます。ごめんね。小川君。

いささか、むごみの強い文章ではないかと懸念しております。無闇に内面を吐露しているように見受けられ、語尾の選び方に難あり、風通しの悪い、典型的な気持ちに頭が負けてしまったタイプの文章が散見してるように思います。

カラッと行きましょう。小川の見ている西海岸の空のように、グランドキャニオンに吹く風のように。お腹が減って機嫌が悪かったのならピザなどを食べて元気を出してください。

僕もこの文章は書かなくとも良いのに、書きたさに負けて書いてしまっています。

そこは御勘弁。返信は無用です。あしからず。あしからず。

 

そう。本題と言っていいくらいに書きたい事があるのよ。
今週末は丸山交通公園くんや西村さんといった我々と同じ釜の飯を食った人たちとお芝居をするんだ。オール京都という団体でね。場所は立誠小学校でやるのよ。
他にもピンク地底人2号さん、小林欣也さん、山下ダニエル弘之くん、石田達拡くんといった小川君にもなじみ深い人たちがたくさん出るよ。

観に来てほしいけど、小川君はいまアメリカなのだものね。

 せめて、今回のお芝居の雰囲気だけでも感じてほしいから、今公演、オール京都「沼楽屋大爆発」の概要を書かせてもらうね。

今回、立誠小学校の音楽室と、隣り合わせにある準備室の2部屋を使ってお芝居をするんだ。

1部屋ではバックステージコメディ、もう一部屋ではそのコメディを演じている人たちの楽屋。お客さんはこの2部屋を行き来して好きなようにお芝居を観てもらうことになる。

 

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こういう感じね。

舞台に立つ役者の裏で、楽屋では何が起こっているのか。また、楽屋で役者はなにを思い舞台に立つのか。

とても堅く書いてしまったけど、男たちの大和的な、長渕さんがゴリゴリに歌ってくるような熱い話ではないから、気軽に観に来れると思う。

やるのは喜劇。喜劇をやるからには滑りたくない。でも、うまくいかない。そうした人たちのお話だよ。舞台でおこる喜劇と楽屋でおこる喜劇がぶつかりあってまた喜劇が起こるという、喜劇喜劇しい劇になっているよ。

観ていて少しややこしいところがあるのだけど、そういう時はもう、ストーリーとかでなく、今一番見ていて面白い人に注目して観てもらうだけで、十二分に楽しんでもらえると思う。脚本は勿論なのだけど、今回、出演している人たちからにじみ出る面白さがすごいのよ。

 良よければこちらのね、予約フォームから日時など確認しつつ予約をもらえるととても嬉しいなと思うよ。

https://ticket.corich.jp/apply/79246/008/

結局、ゴリゴリに宣伝してしまっているね。許してくれ。小川くん。それじゃあ、またね。

2016.12.21(横山)

12月21日(水)さむい

 

おひさしぶり。そしてごめんね。気づけばもう公演から約1ヶ月、日記を僕が止めてからはもうほぼ1ヶ月経つのだね。

今年の3月末から小川君との交換日記を始め早9ヶ月。そのうち6ヶ月は僕が日記を止めている気がするよ。いやはや、ごめんなさいとしか言い様がない。気持ちのいいチョップのマネージャーの人から度重なる催促をうけ、親に叱られ、高松からわざわざ気持ちのいいチョップの公演を観に来てくれた「つっきー」にもお尻を叩かれてようやくこの文章をタイプ。方々に迷惑をかけてしまったようだ。申し訳ない。

 

なんというかこの1ヶ月、ほんと山盛りてんこ盛りにいろんな事があったよ。文字に留めておきたいこともいっぱいあったりはするのだけど、もうね、気持ちの鮮度が褪せに褪せてしまってるものだから書きづらいね。今日は一旦やねておこうと思う。いつか在りし日として僕の心に浮かんできたタイミングで書こうと思う。だから、今日は交換日記らしく、今日あったことを今日振り返ったタイミングで思ったことを書こうと思うよ。

 

今日は日中撮影をしてから名古屋にお芝居を観に行ったよ。

高松で香西監督の映像作品で共演した原田里佳子さんという女優さんが出演するということで、ぜひぜひ観に行こうと思って少し足を伸ばしてみたよ。

「キネマとコント」というタイトルで、その名にもあるように映画のパロディがふんだんに詰め込まれたコント集だった。

川尻恵太さんという作家さんのコントもあってね。この川尻さんという方はだいぶ前に解散してしまった「ギャクギレ」という札幌の劇団で脚本・演出をしていた方なのだけど、なんというか、変な脚本なんだよ。だけど、べらぼうに面白かった記憶がある。僕が高校生でまだ札幌にいるときに、なんとなく気になって「ギャクギレ」さんのお芝居を観に行ったのだけど、めちゃくちゃ笑ったし、こういうお芝居もあるんだと一つ僕のお芝居の世界を広げてくれた劇団さんだった。と言っても、僕が初めて観に行った「ギャクギレ」さんの公演が活動休止公演だったみたいで、それ以来観れなかったのだけど。

久しぶりに観る川尻さんのコントは相も変わらず変で、嬉しい気持ちになったよ。

もちろん他の作家さんのコントも楽しかったし、おもしろい女優さんや男優さんもいて気持ちが良かったよ。客席もステージも笑顔が溢れていて、お芝居を観に行って良かったと思ったよ。

 

帰りに「つっきー」とご飯を食べて京都に帰ったよ。うん。「つっきー」はついに京都を通り越して名古屋までお芝居を観にいったよ。次は東京までお芝居を観に行く約束をしたよ。「つっきー」は凄い、と思ったよ。

 

小川くん!小川くんはどんな日々をお過ごしでした?

 

2016.11.23 (小川)

11月23日(水)晴れ

こんばんは。きよさん。
いよいよ、明日から小屋入りですね。

さっきまでも一緒にご飯を食べ、話していたので
なんか話すことがありませんな。

寒いなぁ、寒いなあ。
また急にさむくなった。
こまつたなあ。寒くて。

頑張りましょうね。いざさらば。
ツイキャスいっぱいしたから、ほんと話すことがありませんけど。
ツイキャス、なんだかんだ楽しいのでこれからも続けたいですね。
いざさらば、たくさん人が来るといいなぁ。

あ、そうそう、伝え忘れましたが。
今日の稽古で何度かきよさんの芝居にぐっとくる瞬間ありました。
本番でもぐっとこさせてくださいね。
楽しみにしてます。
ほんならまた明日。